夕方、靴を履くときにきつさを感じる。夜になると脚が重だるい。脚のむくみは、多くの方が日々感じている不調です。マッサージや着圧など「何かをプラスする」対策はたくさんありますが、なかなか続きません。私がお伝えしているのは、逆の発想です。何かを足すより、まず『同じ姿勢で固まっている時間』を切ること。今日は、足首から始める小さな習慣を書いてみます。
夕方になると、脚が重くなるのはなぜ?
立ちっぱなし、あるいは座りっぱなしの時間が長いと、脚の血液や水分が下のほうへ溜まりやすくなります。ふくらはぎの筋肉があまり動かないと、水分を上へ戻すはたらきが弱まってしまうためです。夕方の重だるさは、その一日の積み重ねであることが多いのです。
【現場から】むくみは「ケア不足」より「固まった時間」
看護師をしていた頃、長い夜勤のあとは自分の脚もパンパンでした。弾性ストッキングをお配りしながら感じていたのは、むくみの根っこにあるのは、ケアの量より同じ姿勢で動かなかった時間の長さだということです。だから、夜にがんばってケアするより、日中に固まる時間を細切れにするほうが、続きやすいし、応えてくれる方が多いと感じています。
カギは、ふくらはぎと足首
ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれ、縮んだりゆるんだりすることで、脚の水分を上へ送り返すポンプの役割をしています。そして、そのポンプのスイッチになるのが足首の動きです。長い時間をかけなくても、足首をこまめに動かすだけで、めぐりの助けになります。
足首から、小さく動かす
- 01
足首まわし(左右10回ずつ)
座ったまま、足首をゆっくり大きく回します。かたく感じる方向は、より丁寧に。反対まわりも忘れずに。
- 02
かかとの上げ下げ(20回)
立って、かかとをゆっくり上げてつま先立ち、そっと下ろす。ふくらはぎのポンプを動かすイメージで。
- 03
つま先そらし(10回)
かかとを床につけたまま、つま先を天井へ引き上げます。すねの前側が軽く働く感覚があればOKです。

続けやすいのは「ついで」の時間
むくみ対策は、特別な時間をつくるよりも、毎日の動作に紛れ込ませるほうが続きます。「〜しながら」を合言葉に、固まりそうな時間へ散らしてみてください。
- 歯みがきをしながら、かかとの上げ下げ
- デスクワークの合間に、足首まわし
- 湯船の中で、足の指をグーパー
- 寝る前に、脚を壁に軽く立てかけて休める
スタジオでできること
ピラティスは、むくみを必ず解消すると約束できるものではありません。ただ、呼吸で深いところから動かし、骨盤や股関節をしっかり使う中で、脚のめぐりを助ける機会は自然と増えます。リフォーマーなら寝た姿勢から足首や脚を動かせるので、日中デスクで固まりがちな方にも取り入れやすいのが利点です。
ピラティスは、むくみ対策になりますか?
むくみが必ず解消するとお約束できるものではありません。ただ、姿勢や全身のめぐりを整える中で、脚をしっかり動かす機会は自然と増えます。日々の小さな習慣と合わせて、心地よく続けていただくのがおすすめです。
おわりに
むくみは、一日を頑張ったからだの、ちょっとした反応でもあります。大きなケアを足す前に、まず固まる時間を細切れに。足首から、今日できる小さなひと動きを積み重ねた先で、夕方の靴のきつさが、少し変わっているかもしれません。
Author

新井 遥
sou pilates studio 主宰/ピラティスインストラクター
金沢・東山のマシンピラティススタジオ sou 主宰。元看護師。呼吸とともに深い筋肉へ意識を向け、その日のからだに正直に動く時間を、おひとりずつご案内しています。
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